1,690回の視聴、地域が確認できない1,116回――YouTube Studioの視聴者属性表示を検証する【第6回】|北海道ドライブ紀行【新館】

【YoutubeStudioの記録】

YouTube Studioは、動画を投稿した人が再生の成績や視聴者層を調べる管理画面です。北海道ドライブ紀行【新館】の通常動画を調べると、2026年11月5日に確認したStudioの地域レポートには、過去90日で1,690回の視聴がありました。地域の行で確認できたのは日本の574回です。差し引き1,116回について、表示された地域の行からは内訳が分かりません。

前回までは、動画が表示される機会を記録してきました。今回は、見られたことが記録されたあと、地域・年齢・性別について運営者がどこまで確かめられるかを見ていきます。

11月5日の主要な地域・属性の値はStudioの原画像で照合しました。10月末の画面と、夏から秋にかけての運営記録も参照しています。集計期間と観測日は別です。「動画」はStudioで動画形式に絞った集計で、この連載のLONG・横型PVの主な対象です。「ショート」はShortsのみ、「全コンテンツ」は複数形式を含む集計です。

1,690回のうち、表示された日本の行は574回

90日窓は2026年8月6日〜11月3日です。1,690から574を引くと1,116。これを1,690で割ると、全体の約66.0%です。視聴回数は再生された回数なので、1,116回を見た人の実人数に換算することはできません。

【画像挿入:新館90日地域.png|新館・通常動画90日の地域表示】

2026年8月6日〜11月3日。「動画」フィルタ。合計1,690視聴、日本574視聴(34.0%)。画面で確認できる地域行は日本のみ。

通常動画の90日間に表示された地域内訳

日本として表示された574回(34.0%) / 地域別の内訳を確認できない差分1,116回(66.0%)

青は日本の表示行、橙は総数との差分。幅はそれぞれ総数1,690回に対する割合です。

差分がどの国や地域に属するかは分かりません。国外の視聴が含まれる可能性はありますが、1,116回を海外視聴として計上する根拠はありません。

期間を変えると、見える行も変わる

11月5日の28日窓は10月7日〜11月3日で、通常動画は921視聴です。表示された日本の行は501視聴(54.4%)。差分420視聴(45.6%)の地域内訳は確認できません。90日窓とは開始日が違うため、この割合の違いだけで地域表示が改善したとは判断できません。

【画像挿入:新館28日地域.png|新館・通常動画28日の地域表示】

2026年10月7日〜11月3日。「動画」フィルタ。合計921視聴、日本501視聴(54.4%)。

10月末に確認した別の90日窓は7月30日〜10月27日。合計1,586視聴、日本533視聴で、表示行から内訳を確認できない差は1,053回、約66.4%でした。どちらも約3分の2に差がありますが、集計窓が重なる別の観測です。足し合わせたり、差の増加をそのまま新たな未表示視聴の件数にしたりはできません。

【画像挿入:新館直近国別90日.png|10月末の通常動画90日・地域】

2026年7月30日〜10月27日。動画フィルタ。合計1,586回、日本533回。

地域の表示差は夏の運営記録にも残っている

7月下旬から8月にかけての記録では、同じ期間の通常動画とShortsで、地域の見え方が違いました。通常動画は75視聴で地域行なし。Shortsは48,007視聴で、日本47,983視聴の行が表示されています。母数も大きく違うため、形式だけで表示差が生じたと判断できる比較ではありません。

地域表示の観測記録(年は2026年)
観測日 対象期間 形式 総視聴 日本表示 地域内訳の未確認差分 資料
観測日未確認 2026/07/29〜08/12 動画 75 未確認 未確認 運営記録
観測日未確認 2026/07/29〜08/12 ショート 48,007 47,983 未確認 運営記録
観測日未確認 2026/08/19〜10/01 動画 586 13 未確認 運営記録
観測日未確認 2026/08/20〜10/01 動画 572 未確認 未確認 運営記録
2026/10/01前後 過去90日・起終日未確認 動画 1,151 349 未確認 運営記録
2026/10/01前後 過去28日・起終日未確認 動画 475 未確認 未確認 運営記録
2026/10/28前後 2026/07/30〜10/27(90日) 動画 1,586 533 1,053 原画像確認
2026/11/05 2026/08/06〜11/03(90日) 動画 1,690 574 1,116 原画像確認
2026/11/05 2026/10/07〜11/03(28日) 動画 921 501 420 原画像確認

8月19日を含む窓では日本13視聴が表示され、開始日を8月20日にした窓では地域の行が表示されなかったと記録されています。期間が1日変わると、含まれる視聴も変わります。この比較から内部の障害発生日は特定できません。表の「未確認」は、元の画面にゼロと表示されたという意味ではありません。

本館では、日別10視聴でも日本として表示されていた

旧本館にあたる「旧館アーカイブ」の地域レポートでは、「動画」フィルタをかけた全期間(2025年11月13日〜2026年11月3日)のグラフに、2025年12月30日の日本10視聴、韓国0視聴が表示されていました。この10回は、全期間レポートを日別表示したグラフの一点です。

【画像挿入:本館全期間少数でも日本カウント.png|旧本館・全期間の地域表示と日別10視聴】

旧館アーカイブ。「動画」フィルタ、全期間2025年11月13日〜2026年11月3日。合計5,616、日本3,150、韓国117。2025年12月30日のグラフ上は日本10、韓国0。

本館の全期間の合計は5,616視聴で、日本3,150と韓国117の2行を足すと3,267視聴です。表示された2行では、残り2,349視聴(約41.8%)の地域内訳まで説明できません。新館の90日窓では1,690視聴があり、確認できる地域行は日本574視聴です。

本館と新館では集計期間、総視聴数、チャンネル履歴が異なります。本館の日別グラフに10回が表示された事実から、1日だけで集計しても10回で地域行が出る、あるいはYouTube共通の最低表示閾値が10回以下だとは判断できません。表示制限、集計条件、内部の地域分類のどれが今回の違いに影響したかは分かりません。

921回見られた28日窓でも、年齢・性別はデータ不足

通常動画28日間に921視聴がある一方、同じ期間・形式の年齢と性別のレポートはデータ不足で、表にはダッシュが並びます。921は視聴回数レポートの合計です。年齢や性別の内訳に使われた視聴や視聴者の数は確認できません。

【画像挿入:新館年齢性別28.png|新館・通常動画28日の年齢と性別】

2026年10月7日〜11月3日。「動画」フィルタ。属性データ不足の案内と表のダッシュ。921視聴は同条件の地域レポートで確認。

【画像挿入:新館直近年齢性別28日.png|10月末の通常動画28日・年齢と性別】

2026年9月30日〜10月27日。動画フィルタ。属性レポートはデータ不足、表はダッシュ。11月の921視聴とは別の窓。

90日に広げると、男性と65歳以上の欄に100%

11月の通常動画90日レポートでは、性別の合計で男性100%、年齢行では65歳以上の男性欄に100%が表示されています。視聴回数欄の合計では女性とユーザーによる設定は0%、他の年齢行はダッシュです。割合が出ていても、表示に使われた母数は分かりません。1,690回をすべて65歳以上の男性による視聴とみなす根拠にはできません。10月末の原画像でも同じ形の表示を確認できました。

【画像挿入:新館年齢性別90.png|新館・通常動画90日の年齢と性別】

2026年8月6日〜11月3日。「動画」フィルタ。視聴回数欄は男性合計100%、65歳以上の男性欄100%。

【画像挿入:新館直近年齢性別90日.png|10月末の通常動画90日・年齢と性別】

2026年7月30日〜10月27日。動画フィルタ。視聴回数の性別合計で男性100%、65歳以上の男性欄100%。他の年齢行はダッシュ。

Shortsを含む全コンテンツでは分布が表示された

11月5日観測の属性表示(視聴回数欄)
項目 動画・28日 動画・90日 全コンテンツ・28日
対象期間 10/07〜11/03 08/06〜11/03 10/07〜11/03
性別 データ不足 男性100% 男性89.7%
年齢 データ不足 65歳以上の男性欄100% 45歳以上87.8%

28日窓のまま形式フィルタを外すと、視聴回数欄に男性89.7%、女性10.3%と表示されます。45〜54歳、55〜64歳、65歳以上の男女の表示値を足すと87.8%です。総再生時間の欄はこの計算に使っていません。

【画像挿入:新館年齢性別28全体.png|新館・全コンテンツ28日の年齢と性別】

2026年10月7日〜11月3日。形式フィルタなし。視聴回数欄で男性89.7%、女性10.3%。45歳以上の男女の表示値の合計87.8%。

同じ28日間の「YouTube ショート」フィルタでも、視聴回数欄の性別合計と年齢別の表示値は全コンテンツと一致しました。ただし、通常動画の視聴が年齢・性別の集計にどの程度反映されているかは、この画面から確認できません。

【画像挿入:新館年齢性別28ショートのみ.png|新館・Shorts限定28日の年齢と性別】

2026年10月7日〜11月3日。「YouTube ショート」フィルタ。視聴回数欄の性別合計と年齢別表示値は同期間のフィルタなし画面と一致。

公式ヘルプは、合計と内訳の差が生じる場合を説明している

YouTubeは、データが一定のしきい値に達しない場合や、プライバシー・システム上の制限により、地域や年齢・性別などの表示が限られる場合があると説明しています。表示されない行の値が合計に含まれることもあります。対象期間を延ばす、フィルタや内訳を解除することで表示が増える場合があります。具体的なしきい値は公表されていません。 YouTubeヘルプ「限定的データについて」

視聴者レポートでは年齢・性別などを、コンテンツのレポートでは動画やショートなど形式別の成績を確認できます。集計期間と形式を記録しておくと、異なる画面の値を取り違えにくくなります。 視聴者レポートの公式説明・形式別レポートの公式説明

今回の差が公式に説明されている表示制限でどこまで説明できるかは分かりません。8月27日前後の視聴回数計測に関するStudioの注意表示についても、全文や適用範囲を裏づける公式資料を確認できていません。地域・年齢・性別の表示との関係は未確認です。

内訳が見えないと、動画づくりの判断材料が減る

どの地域や年齢層に旅動画が届いたかが分かると、題材の選び方や説明文、公開計画を考えやすくなります。内訳が少なければ、その判断に使える材料も限られます。知りたいのは個々の視聴者の身元ではなく、プライバシーに配慮された集計の範囲で、どんな層に作品が届いたかです。

表示機会と、見られた後の属性は別の観測

第2回と第4回は通常動画のインプレッションを、第5回はShortsと通常動画の届き方を扱いました。今回は、すでに視聴として記録された回数について、属性の内訳がどこまで表示されるかを見ています。推薦の縮小と属性表示の少なさを、同じ内部原因で説明できるかは分かりません。

11月5日の記録に残ったこと

通常動画の90日合計には1,690回があり、地域の表示行からは1,116回分の内訳を確認できませんでした。28日では年齢・性別がデータ不足、90日では限られた区分に100%が表示されています。どの視聴がどの条件で内訳に出ていないかは特定できません。今後の観測でも、合計、表示された内訳、期間と形式を分けて記録していきます。

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