自分たちのチャンネル名で検索したはずなのに、見覚えのない動画に、自分たちの作品の説明が付いている。北海道ドライブ紀行を運営するなかで、Google検索にも、そんな疑問が残る表示を見つけました。
第1回では本館の分析・表示問題と新館への移転、第2回では新館の通常動画・PVの表示機会と複数チャンネル比較を扱いました。第3回は、検索結果に出る名前や説明文についての記録です。
検索で第三者の動画が出ること自体を、異常と言っているのではありません。私たちが気にしたのは、第三者の題名・投稿元が示される結果の説明に、北海道ドライブ紀行の固有のチャンネル名や作品案内が重なって見えたことでした。右側のプレビューにも同じ表示があり、Chromeのシークレットモードでも確認しています。
検索者が制作元や関係性を誤解するおそれを懸念し、Googleへの報告を重ね、本館を「旧館アーカイブ」へ改名する判断にも至りました。今回は、その画面と運営上の対処を振り返ります。
本稿は2026年10月末時点の整理で、10月30日のFacebook関連の追加観測を反映しています。「混信」は、検索結果に異なる帰属の情報が混ざったように見える表示を指す、本稿での呼び方です。保存画像、当時の運営記録、今回提供した改名目的の説明を区別し、Google内部の原因は断定しません。Facebookの4件のリンク先は運営者自身が確認しました。ほかの過去画像のリンク先と、AIモードのInstagram案内リンクは今回再検証していません。
第1章|Google検索に現れた、身に覚えのないチャンネル情報
最初の保存画像群には、本館が「北海道ドライブ紀行【ゆっくり解説】」という名前だった時期の表示が残っています。検索語は「北海道ドライブ紀行」。正規のチャンネルや自作動画に加え、北海道を扱うほかの制作者の動画も並んでいました。
そのなかに、ルズムーン名義の「琴葉姉妹の愉快な青森・北海道ドライブ #1〜#12まとめ」という動画があります。同じ画面の右側でこの作品を開くと、説明に「Go to channel 北海道ドライブ紀行【ゆっくり解説】」や、留辺蘂のハンバーグを扱った私たちの回の題名が表示されていました。
北海道という共通の題材があるため、第三者の動画が検索結果に含まれることは、それだけでは不自然ではありません。しかし、別の投稿元の作品に、自作回の固有の題名やチャンネル案内が付いて見えることは、確かめたい問題でした。

画像説明:「すべて」検索。正規の本館結果と、ルズムーンの動画が同じ画面に並ぶ。右の第三者動画の説明には本館名と留辺蘂の題名が表示。
この画面には正規の本館の結果もあります。自作動画に自分たちの名前が出ることと、別の制作者の動画に同じ案内が出ることを分けて見ています。一方、説明文にある「Comments」や時刻付きの「Go to channel」が、動画の説明、コメント、別の関連部分のどこから拾われたのかは、保存画面だけでは確定できません。
第2章|シークレットモードでも再現した
通常のブラウザだけでなく、Chromeのシークレットモードでも確かめました。シークレットモードとは、Chromeにログインしていない状態の動作のことです。つまり、個人の過去の検索履歴等の影響を比較的受けない他人Userからの見え方を確認しやすい方法です。その条件を画面内で確認できる代表例が、「くにみクラゲ公民館」という第三者動画の検索結果です。
投稿元は「旅ごま」と表示されています。ところが、左の説明と右側のYouTubeプレビューには、本館の「【北海道・北見】日本唯一-!北の大地の水族館」という回の文言が出ています。画面右上には「シークレット」の表示があります。

画像説明:Chrome右上に「シークレット」。旅ごまの「くにみクラゲ公民館」の左説明と右パネルに、本館の北見・水族館回の文言が表示。
検索語は「北海道ドライブ紀行」で、チャンネル名以外の作品を指定した検索ではありません。シークレットでもこの表示があったことから、少なくとも、いつものログイン状態や通常ブラウザの履歴だけを前提に起きた表示、という説明では足りないと考えました。
ただし、シークレットは世界中の検索者が同じ結果を見ることを保証しません。地域や時点などの条件までそろえた比較ではなく、すべての人への再現性を確認したものでもありません。また、Googleの「ログイン」ボタンが見えるだけの画像は、シークレットである証拠とは扱っていません。
保存資料には通常検索の「すべて」、動画検索、右側プレビューなど、異なる画面が含まれます。検索語と画面の種類を台帳で分け、違う条件の結果を同じ一回の検索としてつなげないようにしました。
第3章|他人の動画に、新館の名前や作品案内が付く
新館へ活動の中心を移したあとも、同じような表示を記録しました。新館名を含む「Go to channel」の語句を引用符で囲んだ検索では、別の制作者の動画に、新館の作品案内が出る例があります。
代表例は、山上りすこ名義の「I went sightseeing all over Otaru city [Hokkaido Trip Part 2]」です。小樽を扱うこの動画の説明と右パネルに、新館名と「冬のアイヌコタンを歩く|木彫りとムックリに触れる旅」という自作回の案内が並んでいます。

画像説明:引用符付きの新館案内検索。小樽の第三者動画の左右に、冬のアイヌコタンの自作回の案内が表示。正規の新館動画も別行にある。
同じ画面には、投稿元が新館になっている正規の動画もあります。こちらに新館名が出るのは自然です。疑問を持ったのは、題名・投稿元が別である小樽の動画に、私たちの冬のアイヌコタン回の案内が結び付いて見える点でした。
ただし、この検索は「Go to channel」自体を含めて探しているため、その語句を含む結果が集まる条件です。無作為な検索結果で同じ頻度が出るとまではいえません。また、検索結果の表示だけで、相手のYouTube動画そのものが書き換えられたことや、相手の制作者がその文章を記したことは判断できません。後述するFacebookの追加観測では、リンク先の帰属も運営者自身が確認しています。
第4章|北海道だけではなかった。多言語・他ジャンルへの広がり
北海道の旅行という共通テーマだけでは捉えにくい例もありました。保存画像には、タイ文字を含む歌の動画、スペイン語の音楽動画、韓国語で題名が表示された鉄道動画などがあります。
歌の動画に、自作PVの案内が重なる
Wariview名義の「The last rain – Uru」を含むタイ文字の動画では、左の説明と右パネルに、新館名と、こよみPV「光へ、一歩」の案内が表示されていました。「冬の北海道、朝日に向かう小さな再出発」という、自作側の説明とみられる文言も読めます。

画像説明:検索欄はGo to channel 新館名とsite指定。タイ文字を含む歌動画の左右に新館PVの案内。上端には別の表示状態の帯が重なっている。
Sweet Sprite~スイートスプライトという音楽に自チャンネルに「きらきら北海道ドライブ」の説明が出ている例

スペイン語の音楽、韓国語の鉄道動画にも
別の保存画像では、CUCURILA名義のスペイン語のToradora関連の歌動画に、新館名や「Drive!今この瞬間!」という案内があります。韓国語の北海道鉄道動画の説明と右パネルには、夜の無人駅・愛し野駅を示す英語の自作案内が出ています。

画像説明:スペイン語の歌動画、韓国語の鉄道動画に新館名や自作作品の案内。上端の別状態の帯は同時表示の証拠として使わない。
外国語の動画が日本語の検索に出ること自体を、問題としているのではありません。鉄道旅行には北海道という共通点もあります。疑問は、別の作品の固有の案内が付いて見えることです。音楽・旅行といった作品の種類や、本来の投稿元を区別して確認しました。
この2枚は、上端に別の表示状態の帯が重なっている保存画像です。主要部分の検索語と左右の説明は読めますが、上端を含む全要素が同時に表示されていた証拠としては扱いません。ブラウザ枠がないため、この2枚単独ではシークレットも確認できません。
第5章|公的観光コンテンツにも、関係を誤解しそうな表示
個人の旅行動画だけでなく、公的・観光関連を示す名前の結果も記録しています。ただし、ここでは画面上の名称を記録しており、今回、各アカウントの運営主体や公式認証を独立して調べたわけではありません。
「札幌市公式チャンネル」と表示された「#7狸小路を探検してみた」では、左の説明と右パネルに「このチャンネルは旧館です」など、私たちの旧館案内に由来するとみられる断片がありました。

画像説明:「札幌市公式チャンネル」と表示された狸小路動画の左右に、本館の旧館案内等の文言。画面上の表示を記録したもの。
また、KITAMI MY LOVE名義で、題名に「【公式観光動画】食と観光を楽しむ 北海道北見旅」とある結果にも、新館名や「New Release」という案内が表示されています。

画像説明:KITAMI MY LOVE名義の「公式観光動画」と表示された結果。左・右に新館名と新作案内がある。団体との実際の関係を示す資料ではない。
同じ観光動画を保存した別画像では、説明に北見市、一般社団法人ひがし北海道自然美への道DMO、公益社団法人北海道観光振興機構という名称もあります。これらの団体名そのものを、誤って混入した文言と判断しているわけではありません。その動画の本来の説明や制作関係者である可能性があり、役割は別途確認が必要です。
懸念したのは、そうした表示のなかに新館や旧館の案内が重なることで、私たちと第三者の間に、実際には確認されていない公式関係や制作協力があるように受け取られかねないことでした。画像は、その関係が存在する証拠でも、各団体が表示に関与した証拠でもありません。
第6章|Facebookへの検索結果で、実際のリンク先も確認した
10月30日の追加観測――4件とも、自分たちの動画ではなかった
2026年10月30日、Facebookを含めて新館名を検索し、新たな結果を保存しました。追加資料の読み取りテキストでは、検索語に「北海道ドライブ紀行【新館】 facebook」があり、Facebookの結果に「Youtube 北海道ドライブ紀行【新館】で公開中です。URLは…」という案内が出ています。
今回は検索結果を眺めるだけでなく、運営者自身がリンク先4件を開き、4件とも自分たちの作品ではなく、他人の動画であることを確認しました。このリンク先についての確認は、10月30日に行った私たちの観測として記録します。

画像説明:新館名とFacebookを含むGoogle検索の追加資料。検索結果の案内に新館名が出ている。運営者はリンク先4件がすべて他人の動画であると確認。添付名はimage(3).png。原画像の細部は公開前に再照合する。
これで、少なくとも今回確認した4件については、「リンク先をまだ開いていない」という状態から一歩進みました。新館の公開案内が表示される一方、開いた先は自分たちの動画ではない。そのため、検索者が制作元や投稿先との関係を誤解するおそれは、画面表示だけを見た場合より具体的な懸念になっています。
ただし、今回の確認だけで、誰がその文言を登録したのか、検索結果がどの部分から案内を生成したのか、Facebook内の投稿がなぜその内容だったのかまでは分かりません。他人の動画だったことから、相手が私たちを名乗った、作品を転載した、とまでは判断していません。
以前の画像検索の疑問とは、資料を分ける
過去の運営記録には、Google画像検索で自作の画像とみられるものが、第三者のFacebook Reelに結び付いて見えたという観測もあります。今回の4件が、その過去の画像検索と同じ結果かどうかは確認していません。
したがって、今回新たに確認したのは「Facebookを含む検索結果から開いた4件の動画の帰属」であり、以前の画像検索におけるサムネイルと正規動画フレームの一致を検証し終えたわけではありません。表示画像の対応、検索結果の説明、開いた先の内容を分けて記録します。
AIモードの「公式Instagram」と参照カードは、同じリンクなのか
今回追加したGoogle AIモードの画像では、新館の紹介に続いて「北海道ドライブ紀行【新館】公式Instagram」というリンク案内があり、右の参照欄には「ohana.098765」と表示されたInstagramのカードがあります。画面にはChromeのシークレットと、Google側のログアウト表示が確認できます。

画像説明:シークレットのGoogle AIモード。「公式Instagram」の案内と右参照欄のInstagramカード。リンク先とカードが同一かは未確認。
この同居は気になりますが、公式Instagramという案内リンクが、その右カードのアカウントに直接つながるのかは未確認です。右の参照カードにアカウントがあることだけで、AIがそのアカウントを公式と認定した、と結論づけることはできません。案内リンクの実際の遷移先、アカウントの運営主体、どの記述にその参照が使われたかを確認する必要があります。
なお、別の通常検索画像には「toranekom3」名義のInstagramで新館動画を告知するような結果もあります。こちらは私たち本人の投稿である可能性を除外できず、誤表示の代表例には採用していません。
AIによる文章生成・リンク案内と、通常の検索結果の説明表示と、画像からリンク先への対応は、それぞれ違う現象です。似た不安を感じる場面でも、同じ仕組みの不具合とひとまとめにはしていません。
第7章|なぜ、放置できなかったのか
動画の制作元が違うのに、自分たちの名前が説明に出る。公式らしい観光動画の横に、自分たちの移転案内が出る。検索から来た人が、その画面だけを読んだら、どんな関係があると受け取るだろうか。それが運営者としての大きな懸念でした。
作品を見てもらう以前に、誰の作品で、どのチャンネルが発信しているのかが伝わりにくくなります。第三者の内容や主張が私たちのものだと思われたり、反対に私たちの作品案内が別の制作者のものだと思われたりする可能性もあります。
これは、検索者の混乱と、積み重ねてきたブランドの信用への影響を心配したという話です。実際に誤認した検索者の個別事例や、ブランド毀損の金額は確認していません。被害が確定したという書き方はせず、こうした検索画面を放置したくなかった理由として記録します。10月30日にはFacebookの検索結果から開いた4件がすべて他人の動画だったことも確認し、案内と行き先の関係を確かめる必要性を改めて感じました。
また、第三者の制作者を非難する理由にもなりません。保存しているのはGoogleが表示した結果であり、第三者が自分の動画をどう登録・編集したかを示す資料ではないからです。
第8章|Googleへの報告と「旧館アーカイブ」への改名
表示を見つけるたびに、検索語と疑問のある箇所を保存し、Googleへフィードバックを送りました。過去の運営記録には、7月下旬のシークレットでの再確認や追加報告、9月上旬にも継続を報告した経緯が残っています。
求めたのは、正規の旧館・新館の情報を消すことではありません。第三者の動画と、私たちのチャンネル名や作品案内の対応を調べ、誤って結び付いている部分があれば切り分けてほしい、ということでした。今回の資料にはフィードバックの送信完了画面や、原因を説明する公式回答はなく、送信した経緯は運営記録に基づいています。
2026年9月、本館の名称を「旧館アーカイブ」へ変更しました。これは単に作品を保管する呼び名にしただけでなく、旧館と新館のブランド情報の混在を切り分ける目的を含む、私たち自身の運営判断でした。
ただし、名前を変えれば解決するとは限りませんでした。改名後の名称を使った検索の保存画像では、正規の旧館の移転案内と並び、第三者の車中泊動画や航空機の着陸動画の説明にも「Go to channel 旧館アーカイブ」が表示されています。

画像説明:シークレットの動画検索「”Go to channel 旧館アーカイブ”」。正規の移転案内と、車中泊・航空機動画に付いた旧館名を区別できる。
この画像は、改名後の名称でも疑問の残る表示があったことを示します。一方、撮影日は不明で、改名前後を同じ条件・同じ件数で測った資料ではありません。改名の目的と、改名によってどれだけ改善したかは別です。改名が効かなかったと一律に評価することも、全面的に解消したと評価することもできません。
第9章|YouTubeの推薦配布問題とは、関係するのか
第1回・第2回の問題と、今回の検索表示の疑問は、北海道ドライブ紀行の運営のなかで近い時期に観測しました。しかし、同じ内部原因なのかは分かりません。
Google検索の説明やプレビューに何が表示されるかと、YouTube上で新作のサムネイルがどれだけ表示されるかは、観測している場所も指標も異なります。検索で第三者の情報と混ざって見えることから、推薦縮小の原因が分かったとはいえません。逆の因果関係も確認できていません。
Facebookの4件で遷移先が自分たちの作品ではないことを確認できても、それがYouTube推薦縮小の原因を示すわけではありません。検索結果の表示、動画の実際の内容、Studioの集計、推薦による表示機会をそれぞれ記録し、比較できる範囲だけをつなげる。原因が見えないからこそ、その区別を保つ必要があると考えています。
第10章|確認できた事実と、未解明のこと
今回の保存画像では、正規のチャンネルや作品と別の投稿元が示される検索結果の説明に、北海道ドライブ紀行の固有の名前・作品案内が重なる例を確認しました。右側のYouTubeプレビューにも同様の表示があり、一部はシークレットの表示を含む画面で残っています。さらに10月30日には、Facebookを含む検索のリンク先4件を運営者が開き、すべて他人の動画だったことを確認しました。
対象は北海道旅行だけでなく、歌や異なる言語の動画、公式・観光関連を示す名前の結果にも及んでいます。私たちは検索者の誤解とブランドの信用への影響を懸念し、繰り返しの報告と旧館の改名を行いました。
一方、説明がどの部分から生成されたのか、相手の動画に実際にどのような関連情報があったのか、なぜ複数の結果に表示されたのか、改名の効果がどれほどあったのかは未解明です。AIモードのInstagramリンクの対応は引き続き未確認です。Facebookについても、今回の4件の帰属確認と、以前の画像検索でのフレーム対応の疑問は別であり、後者まで解明したわけではありません。
検索者が実際に誤認した個別事例や、YouTube推薦縮小との因果関係も確認していません。ここまでを、内部原因の証明ではなく、検索画面で観測した表示と、それに対して運営者が選んだ対応の記録として残します。
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修正されたはずだった――YouTube Studioの分析データ異常と北海道ドライブ紀行の新館移転【第1回】https://asld.info/youtube-studio01/
なぜ【新館】として再出発をしなければならなかったのか?【第2回】https://asld.info/youtube-sudio02/


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