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文頭の接続詞「なので、」の用法が気になる件【日本語的におかしくないか?】

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こんにちは、のらねこです。

いろいろなブログを読んでいると、文頭に接続詞として「なので、」を使っていることが多くないですか?

塾講師の私はちょっとこの用法に違和感を感じているので、今回記事にしました。

話し言葉ならまぁいいんですが…文章としてどうなんでしょうね?

やっぱり「おかしい」でしょう。

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接続詞としての「なので、」はおかしい?

「なので、」は本来は文の途中で使用する理由を表す時に使われるものです。

例文「今日は午後から雨が降りそう(様態を表す【そうだ】)なので、傘を持って出勤しよう。」

これはいいと思うんです。

しかし、「今日は午後から雨が降りそう。なので、傘を持って出勤しよう」

これだとちょっと違いますね。

もっとわかりやすい例文

「〇〇は△△です。

なので、□□と言えます。」

これは明らかに変です。

「なので」は断定の助動詞

「なので」は、本来は断定の助動詞「だ」の連体形である「な」に、「~ので」という理由を表す接続助詞が組み合わされて出来る表現です。

ですから、接続詞として「前にある言葉」(自立語)につかなければならないはずです。

そうすると、助動詞+接続助詞というどちらも付属語であるはずの言葉が文頭に来ることは日本語としておかしいことになります。

2つの文をつなぐ場合に自然な言葉は

では、2つの文をつなぐ場合に使う表現として適切なものは何でしょうか?

例えば例文のような

「〇〇は△△です。」に続く□□には、「そのため」や「ですから」もしくは「だから」

が一番しっくり来るかと思いますし日本語的に正しくなりますね。

「〇〇は△△です。そのため□□と言えます。」

「〇〇は△△です。ですから□□と言えます。」

「〇〇は△△です。だから□□と言えます」

どうでしょうか?いずれも違和感なく読者に伝わる表現となりますね。

もっと畏まって「それゆえ」「即ち」なども使えますが、さすがにブログでは固すぎでしょうw

「ので・から・ため」

「ので・から・ため」は、いずれも理由や原因を表す際に使われる言葉です。

このうち「ので」や「から」は直接の理由や原因を表す際に使われるいわば「強い言葉」ですね。

強い例文を挙げてみます。

「勉強をしなかった【ので】、点数が悪かった。」

「勉強をしなかった【から】、点数が悪かった。」

どうですか?

「から」のほうはより点数が悪い理由が明らかな「強い表現」に感じませんか?

「から」の場合は「だから」という理由を表すことばですね。英語で言うBecauseです。

また、「~ため」も理由を表すことばで、強い言葉で相手に伝わりますね。

「なので、」は話し言葉に近い

さて、ここまでで「なので」を文頭に接続詞として使用することはちょっとおかしいことはわかりました。

しかし、ネット上の言葉遣いではこのパターンが多く見られます。それは何故か?

これはどちらかというと「なので、~」を話し言葉として柔らかい表現にして使っているのでは?という仮説です。

上で書いたように「ので・から・ため」や「だから」などの強い意志の断定ではなく、少し柔らかく読者に伝えたいという筆者の意図があるのかな?と感じます。

どちらかというと話し言葉に近いというのはそういう理由です。

「なので、」の用法・まとめ

私のようにちょっと歳が行っている人は、この用法に違和感を少なからず感じていることと思いますが、ネット上を行きかう膨大な文字数の中には意図的に親近感を持たせるために敢えて「なので、~」を取り入れている場合があるということでしょうね。

日本語に限らず言葉は日々進化していくもので、意味が通れば良い。

言葉は厳格なルールに則っていることがすべてではなく、コミュニケーションの道具に過ぎない。

であるならば、ここでこのような疑問を持つ必要はない。

なんですけど、ね… どうも気になったので書いてみました。


ではまた

 

北の国から…

 

 

 

 

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